1、一般質問・答弁
覚張議員の質問 広神村の象徴、権現堂の自然を守れ
第1、小中学校の校歌に歌われてきている権現堂山についての認識
大きな4項目であります。
広神村の象徴、権現堂山の自然を守れ、こういう住民の声にいかに応えるのか
問うものであります。
第1点、在京村人会の人々を含め、広神村出身者は権現堂に大きな愛着を
持っています。
また歴代の、統廃合しておりますが、広神村立小中学校の校歌にも歌われて
きております。
この権現堂のあり方と今後の方向について村長の認識を問うものであります。
第2、権現堂の岩山に造林は不可能、林道開設の自然生態系への悪影響について
第2点、広神村の米沢、守門村の須川の一部を除くと権現堂山は岩山であり、
造林は不可能であると考えられております。
その造林不可能な岩山に林道を開設する事の自然生態系への悪影響と、
また舗装することの水質源生態系への影響について村長の見解を問うもので
あります。
第3、長松の戸隠神社からの林道開設の悪影響について
第3点、権現堂の登山口の入口、つまり長松の戸隠神社から今計画され、
進められている広域林道権現堂線に林道を開設すると、こういう話が
ありますが、この問題についての事実と、そして開設された場合の文化的影響、
自然体系の影響の問題について村長の見解を問うものであります。
第4、須川、米沢に回転広場で中止こそ費用対効果があるのでは
第4点目でありますが、造林可能な須川、米沢で回転広場をつくり、
中止する事がこの財政困難な中で、また自然体系を守る中で費用対効果を
明示できる、こう考えますが、村長の見解を問うものであります。
第1回目の質問を終わります。
坂西村長の答弁
○ 広神村の象徴であることに異論はない。
次に大きな4点、広神村の象徴、権現堂山の自然を守れということで
あります。
これにつきましては、今までも何度かお答えしていることと基本的には
同様でございます。
第1点目でございます。
ふるさと広神村を出て活躍されている在京村人会の皆さんにとっては、
権現堂山が見えた所から、故郷に帰ってきたと実感するということで、
広神村の象徴であるということについては異論はございません。
また、手軽に登れて1,000メーター級の登山が味わえる、そして、
また頂上からの眺望が非常によく、村外、また県外からも毎年多くの登山者が
訪れるという人気の山となっております。
現在林道を開設していますが、この美しい山を守るためにも、実施にあたっては、
自然環境に最大限配慮し、精密な調査を行いながら地形の改変を極力抑えた
法線で整備をしているところでございます。
○ 舗装道路を砂利道に変更した意味
第2点目でありますが、すでにご承知のとおり、
平成13年度公共事業再評価委員会での意見を受け、事業計画の見直しが
行われました。
全国計画延長18,585メートルのうち、権現堂山にかかる
12,385メートル、約7割については、車道幅員4メートルを3メートルに、
舗装道路を砂利道に路盤構造の変更をし、経費の節減はもとより、
水質源生態系への配慮をし、影響を最低限に抑えたものと認識している
ところであります。
○ 平成18年度 公共事業再評価委員会に期待
森林基幹道権現堂線の開設当初から支線計画とされていたもので、
新潟県中越計画区域森林計画書に権現堂今泉線として記載されています。
広神村総合計画には次の理由から平成19年度以降の計画着手としております。
本路線は権現堂線の支線としているものであり、権現堂線の進捗いかんに
よるということでございます。
接続予定地までの権現堂線の残延長は約3,000メートル、現在の進捗程度で
推移すると、10年以上の期間を要すると言う事であります。
平成18年度に再度の公共事業再評価委員会が予定されているという
実態がございます。
○ 平成13年度 公共事業再評価委員会で一定の是認
次に4点目でございますが、米沢地内の人工林の大半を占める公社造林地は、
昭和50年度以降植栽され30年を経ようとしているところであります。
広神村森林整備計画では、本地域の実情を考慮し、長伐期施業とせざるを
得ない事情もあり、主伐の時期を90年としています。
林業、特に造林事業においては他産業と比較して経営のサイクルが非常に
長期となるものであり、短期間の費用対策効果のみの尺度で測ることは難しい
ものと考えます。
森林基幹道権現堂線は当初計画の趣旨・背景により現在に至っているものであり、
13年度公共事業再評価委員会においても、林業従事者等が居住する山村地域の
生活環境の改善等に必要不可欠な施設として位置づけられると認められ、
現在に至っている事をご理解いただきたいと思っています。
以上、ご質問にお答えします。
平成16年4月16日 定期ルート配布
2、再質問・再答弁
覚張議員の再質問
岩山の開削は、浸食防止機能の破壊と、回復には100年余り必要
次は、米沢と須川で回転広場をつくってする問題でありますが、
平成13年の評価委員会で長岡美術・・・・、何とか学校に人が委員長で
ありましたが、私もそこに資料を添付して要請をいたしました。
自然体家の破壊ということになり兼ねないという事でお願いしました。
そこで今、米沢、広神工区は、3,900メートルが簡易舗装の計画になって
おります。
そのうち完了2,219メートル、あと予定では6,600メートル、
つまり岩山の所が実施されていません。
岩山に造林は必要ありません。
あるいは、須川の方は2,340メートル簡易舗装、あと残りは
6、345メートル、まさに岩山がのこっているわかです。
そこに造林する必要はありません。
ですから、これは造林すると、観光開発じゃないんです。
そういう点では、ここで回転広場をつくって止めることは、1番自然を守る
工事に林業の費用対効果で1番いいこと、こういうふうに思います。
その点について、やはり岩山に本当に道を切るのか、このことを改めて
問うておきます。
参考に言っておきますと、舗装し、あるいは側溝をつけて林道を切って
土壌層を破壊しますと、たとえばブナ天然林では2時間400ミリの
浸透能力を持っています。
伐採地は158ミリ、そして数メートルの土壌層があります。
そこをひっくり返しますと、水の浸食が激しくなり、大変な事態に
なります。
そこで、土壌層が1pつくられるのに10年以上かかると、こういう破壊を
やるわけです。
ましてや岩山まで造林不可能なところにわざわざ道を作る必要はないと
いうことを改めて村長の見解を求めます。
以上、再質問いたします。
※ 坂西村長再答弁
新市における見直しも必要
それから権現堂の基幹林道でございますが、結論としては、岩山に道を
切るのかとこうことでありますが、これは今まで再三前村長の段階でも述べて
きたとおりであります。
それで1つは、平成18年に再評価委員会の評価が行われるということで、
この結果を注視したいと思います。
そしてまたこの権現堂線につきましては、県営の広域林道ということで
計画をされております。
そして合併を致しますと、1つの町村の林道という形になるわけで
ございます。
新市においての見直しということも今後の課題としては残る可能性もあるとは
思いますが、現時点では平成18年の再評価を注目していきたいということで
ございます。
以上であります。
3、再々質問・答弁
覚張議員の再々質問
林道を中止して、水質源・土砂防止機能を守る事は、緊急課題
最後にやはり権現堂問題でありますが、ひとつは杉だけ植えております。
杉だけ。
過ぎの水質源保全あるいは、土砂崩れ防止の機能というのは
ほとんどないんです。
村長、米沢あがって杉の状況を見ましたか。
植えっぱなし、みんな崩れているんです。
そこで参考に天然広葉林の土砂防止力というのを各大学が調査して
おります。
根の直径1センチ、これが約140キロ。そして29ミリ、約3センチに
なると約300キロの根を張りの力で支えている、岩山のあこへある木は
殆ど広葉林の低木であります。
そういうのを破壊して道路を切る、さっき土壌層を破壊する、
1センチ発達するのに10年以上かかる、そして低木を伐採していくわけで
ありますから、土砂防止機能を抑えてしまう。
岩山に切る必要はありません。造林もできません。
このことを科学的に見ていく必要があると思います。
皆さん、造林計画ということでありますから、米沢、須川の平らなとこは
造林可能でしょう、杉だけ植えるのは問題ありますけど、造林は可能です。
岩山には必要ありません。
道を切ることによって、土砂防止機能も破壊してしまう、こういう点で
理性的に村長 は見ていく必要があると思うんです。
今までやってきたから継続でやるということじゃなくて、広神村の象徴を守る、
同時に権現堂の水質源、土砂防止機能も守る、赤土もあこに水源があります。
あるいは中家、米沢の関係もあります。
そして道を切った土砂は 沢へ埋めています。
いったん事があればたいへんな事態になるんです。
そういう事を含めて科学的に冷静にやる必要があると思います。
坂西村長の明確な答弁をお願いします。
坂西村長再々答弁 −18年の再評価を見守って
権現堂につきましては、覚張議員の言われたように、そういう議論を
しながら現在に至っているということでございます。
先ほども申し上げましたように、1つは広域の県営林道であるようなことで、
その広域が1つ解消されて同じ市内になるということであれば、また新しい市の
中で見直しという場面もあろうかというふうに思っております。
また、その先ほどと同じ答弁になりますが、まずは再評価が18年に行われる
ということでございますので、それを見守っていきたいというふうに考えて
おります。
以上であります。